コミュニケーション能力という形のない抽象的な能力を的確に捉えるには、その抽象的なものをできるだけ細分化することによって、私たち人間が個別具体的に把握できるようにすることが必要だと考えています。そこで、SEACTテストにおいては、第一段階のコミュニケーション能力を以下の9項目の個別の能力の総体だと定義してそれぞれの評価を統合することによって、あなたのコミュニケーション能力を測定することとしています。以下は、それぞれの能力の相互の関係を示した概念図です。
スコア | レベル | 解説文 |
---|---|---|
90超 | ネイティヴ試験官評価移行レベル | 第二段階へ移行 |
81~90 | 重要かつ複雑な交渉においても、言語の面からは常に期待された成果をだすことができる (グローバル企業のエグゼクティブなどが目標とすべきレベル) |
ノンネイティヴとしては、完璧な英語コミュニケーターと評価できます。ほぼ、どのような状況でも、必要にして十分な英語での対処が可能であり、英語が業務の障害になることはないと考えられます。このレベルを維持することで十分です。英語を国際語として捉えた場合、これ以上の上達を目指す必要はありません。 |
71~80 | 聴衆に対しての解説や指示、命令を発し、それに対する唐突な質問にも相当の応答ができる (コンサル企業の海外駐在者などが目標とすべきレベル) |
充実したインプットを背景に、非常に高いレベルでコミュニケーションができると評価することができます。ただ、その高いレベルの運用をどんなときにも安定して発揮することができるかどうかに、少し心配な部分があります。大きなプレッシャーの下や、想定外のことが発生した時にも、同じようなパフォーマンスを発揮できるための「高所トレーニング」を意識して行うことでこの課題を克服してください。 |
61~70 | 一般的な交渉において、言語の面からは比較的安定して成果をだすことができる (商社の海外駐在者などが目標とすべきレベル) |
インプットに関しては、絶対的な自信を持っており、コミュニケーションに対する「慣れ」もかなりある状態です。ネイティヴとのやり取りでも、かなりの部分、対処可能と考えられます。ただし、複雑に込み入った問題への対処にはまだ心配なところがあるレベルです。込み入った問題などから逃げずに解決する経験を積むことでブレークスルーを試みてください。 |
51~60 | 定型的な商談において一定の成果を出すことができる (一般企業の海外駐在者などが目標とすべきレベル) |
インプットについては心配がないレベルですが、コミュニケーションに対する「慣れ」が十分ではない状態です。ノンネイティヴとの英語でのやり取りに関しては、英語が業務の障害になることはほとんどないと考えられます。集中的に「使う」経験を作り出すことを心掛けてください。 |
41~50 | ある程度定型化された接客を行うことができる (外資系ホテルマンなどが目標とすべきレベル) |
かなりの程度のインプットはできていますが、それがコミュニケーションと有機的に繋がっていない状態です。最低限の文章を作ることはできても、話を膨らますことができないレベルです。インプットの継続とともに、それを「使う」経験を継続的に積んでいってください。 |
31~40 | サバイバルコミュニケーションレベル (日本の大学新卒者の平均) |
最低限のインプットはできているため、相手の意思をある程度把握して、反応することができます。ただし、それが一定の意味のまとまりを持つ文章としてアウトプットするまでには至っていない状態です。インプットの継続とともに、英作文等の能動的自学自習をおすすめします。 |
0~30 | インプット学習が必要なレベル | コミュニケーションに必要な最低限のインプットがなされていない状態です。今は、地道なインプット作業に徹してください。その作業継続の目安としては、英検3級を満点合格もしくは、準2級合格程度を意識してください。 |