英語力テストについて

英語力の「見える化」の難しい部分

2015年6月26日 CATEGORY - 英語力テストについて

たかが英語-300x225

以前に、書籍紹介ブログ そして、JIPFLブログ において、楽天の三木谷社長の「英語社内公用語化」について詳しく書きました。

今回のこの記事では、三木谷社長の著書「たかが英語!」の中の一項目で非常に興味深いデータを公表されていたのでその点をピックアップしてみました。

 

楽天資料

それが、この写真のデータです。この写真の中での「グリーンゾーン」というのは、楽天が、社員に向けて発表しているそれぞれの役職に必要なTOEICの目標点のことです。従って、グリーンゾーン社員はそのハードルをクリアした社員さんです。

すなわち、このデータから読み取れるのは、楽天の社員のうち以下のスキルができると実感している%です。ちょっと小さくて見にくいので下に重要なところを抜き出します。なお、括弧内は(グリーンゾーン社員)

レポートや共有情報を 読んで理解できる 65%(83%)

定例レポートを作成できる                   63%(78%)

メール対応ができる                      59%(77%)

会議やプレゼンの資料を 準備できる   50%(70%)

であるのに対し

電話対応ができる                       20%(35%)

口頭説明・指示ができる                    17%(30%)

会議で発言ができる                      15%(28%)

交渉や商談ができる                        7%(12%)

となっています。

楽天社員の全体のTOEICスコアが上昇する中で、読む・書く、すなわち事前準備ができることについては、可能となっているが、聞く・話す、すなわち即時的な対応に関してはできていないということが明らかになっており、この部分を三木谷社長はこれからの楽天の課題だとおっしゃっています。

別のところで、私は、三木谷社長の楽天社員の英語上達の「見える化」を推し進めるために「仕方がなく」TOEICを利用しているというコメントに、納得したと書きました。確かに納得しましたが、しかし、その「見える化」の代償は想像以上に大きなものだということもこの結果を見て思いました。

このことから、私たちが運営する「即時的な対応力」を「見える化」できるSEACTテストおよび、「即時的な対応力」を鍛えることに集中しているLV合宿の存在意義について改めて自信を持つとともに、早い段階でこれを確実な形で世の中に問うことができるよう進めていく必要性を痛感しました。